浦添西海岸の夕日は、軍艦の先に沈む!?
3月 31日、年度内公開の予告どおり、
26日に合意された浦添ふ頭形状案が、
那覇港管理組合ホームページ上に公開されました。
同日午前には、浦添西海岸の自然を守る活動をしている
市民任意団体「里浜22」が、松本浦添市長に
「自然の海を残せ」が大勢である市民の声を生かした
西海岸開発を進めるために、市民とともに頑張ってほしいと
申し入れしました。
さて、公開された民港形状案ですが、
「できるだけ埋め立て部分を小さくした」の言葉どおり、
確かに以前から出回っていたものよりも、
小さくはなっています。
※赤線が従来の計画、青とピンクが新しい形状案 生態系に大きな影響を与える可能性が指摘されている防波堤などは 「必要になる可能性がある」と書かれている |
形状案作成にあたっての考え方に
「背後地となる牧港補給地区跡地からの景観も含めて、海に沈む夕日を最大限に享受 できる形状案とする。」
とある通り、多くの市民が見るであろう、サンエーパルコシティー前の埋め立ては
大幅に縮小され、マリーナ(富裕層向けの!?)も、西側に移されています。
これなら、確かに現状と景色は大きく変わらないかもしれません。
しかし、この案には、1つ重要なものが欠落しています。
「軍港」です。
昨年8月に、玉城沖縄県知事、城間那覇市長、松本浦添市長の三者合意により、
軍港は北側案、このサンエーパルコシティーの真正面に横たわるかたちで建設されることになっています。
パルコ・シティーからの眺めに、形状案と軍港を入れてみた。 ※軍港形状は沖縄タイムスに載ったものを参考にした |
「形状案の考え方」の中には、「富裕層誘致のため」という言葉が何度も出てきます。
新型コロナ禍以前の、インバウンド頼みの経済振興策が、そのまま生き続けていますが、
「コロナ後の世界」を見据えた、新しい考え方に基づいた経済振興策は描けないものでしょうか?
あるいは「富裕層誘致」はいいとして、軍港が目の前に広がる「高級リゾート」に、世界からの富裕層が来てくれるものなのでしょうか?
今後、浦添西海岸を守りたいと活動している人々は、どのように行動していくべきでしょうか?
今回、公開された民港案も見直してくれと言い続けるべきでしょうか?
せめて軍港だけはやめてくれと言うべきなのでしょうか?
2021年現時点における必要性と有害性を考慮して、
これまでの経緯を白紙に戻して、ゼロベースで考え直すことは、
叶わぬ夢なのでしょうか?
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